テンプテッドがジ・エベレストを制覇 カーインライジングの連勝止める
10月12日から10月18日にかけて、オーストラリアとイギリスで計9競走のG1が行われた。1着賞金が約7億3000万円に達するオーストラリアのジ・エベレストではテンプテッドが優勝した。なお、この期間中に日本馬の出走はなかった。
オーストラリア:テンプテッドが最高賞金レースを制す
ランドウィック
ジ・エベレスト
テンプテッドがカーインライジングを破り優勝
稍重で行われた芝1200mのジ・エベレストは、2番人気の4歳牝馬テンプテッド(Ciaron Maher調教師、Chad Schofield騎手)が1分08秒21のタイムで制した。単勝1.4倍の1番人気に推され、2025年の前回勝ち馬でもあったカーインライジングはクビ差の2着に敗れた。テンプテッドはカーインライジングの21戦無敗記録を止め、自己最高のWFAパフォーマンスレーティング106.5を記録した。Zac Purton騎手は、カーインライジングが残り300m地点で敗れたと認めた。テンプテッドは春シーズン最終戦としてフレミントンのChampions Sprintに出走する見込みである。カーインライジングはレース後も順調で、LONGINES Hong Kong International Racesへ向けた従来の調整を続ける。4着に入ったHeadwallの陣営は、世界屈指のスプリンターを相手に1馬身未満差まで追い込み、最後まで食い下がった走りを高く評価した。
キングチャールズ3世ステークス
オータムグローが圧倒的人気に応えてG1制覇
5頭立ての稍重で行われた芝1600m戦は、1番人気の5歳牝馬オータムグロー(Chris Waller調教師、James McDonald騎手)が1分35秒28で快勝した。2着には2025年の前回勝ち馬である2番人気のチェオルウルフが2馬身1/4差で入った。Joe Pride調教師はチェオルウルフについて「メルボルンのコックスプレートへ向かう」と伝えた。同馬は今朝の状態が良好で、順調なら火曜に出走を受諾する予定である。
コーフィールド
コーフィールドカップ
キングスウッドが9番人気の伏兵評価を覆して勝利
良馬場で行われた芝2400m戦は、9番人気の6歳牡馬キングスウッド(Gavin Bedggood調教師、John Allen騎手)が2分28秒21で制した。2着には4番人気のセントジョージが入り、灰色馬のワンツーとなった。Gavin Bedggood調教師は、ニュージーランド遠征が勝利につながったと評価する一方、3200mでは距離が長いとしてメルボルンカップの出走登録には含まれていないと説明した。なお、レース中にオーホペウィンズと2025年の前回勝ち馬ハーフユアーズが競走を中止した。オーホペウィンズはレース後に死亡し、不運な事故と説明された。落馬したMark Zahra騎手とJye McNeil騎手は重傷を免れて退院しており、Mark Zahra騎手はMiddle Earthでコックスプレートに騎乗予定、Jye McNeil騎手は水曜のジーロングで復帰を目指す。ハーフユアーズはメルボルンカップを見送る見通しである。
1000ギニー
セイントリーダンサーが逃げ切り勝ち
良馬場の芝1600m戦は、2番人気の3歳牝馬Saintly Dancer(Ciaron Maher調教師、Blake Shinn騎手)が1分36秒56で逃げ切り勝ちを収めた。2着に6番人気のアイスレディが入り、Ciaron Maher厩舎のワンツーとなった。Saintly Dancerはセントマークスバジリカ産駒として豪州初のG1勝ち馬となった。重傷からの復帰後初のG1勝利を挙げ、本競走連覇を達成したBlake Shinn騎手は「枠順が最終的に勝因になった」と語った。オーナーのTim Wilson氏は「1走して放牧に出すことになるだろうと、オーナーたちに伝えていた」と初シーズンを振り返った。
イギリス:オンブズマンが英チャンピオンステークスを快勝
アスコット
英チャンピオンステークス
オンブズマンが1番人気に応えて快勝
良馬場の芝2000m戦は、1番人気の5歳牡馬オンブズマン(John & Thady Gosden調教師、William Buick騎手)が2分04秒22で制した。3馬身3/4差の2着には2025年の前回勝ち馬である2番人気のカランダガンが入った。William Buick騎手は「今日は本来の姿を見られた。10ハロンでは乗った中で最も速い馬」と評価した。John Gosden調教師は「アスコット後も状態は良く、BCターフを検討している」と述べ、同競走が引退レースとなる可能性もある。2着のカランダガン陣営は「状態に問題がなければ日本へ行き、再び勝てれば」と話し、ジャパンカップへの出走を予定している。
クイーンエリザベス2世ステークス
トークオブニューヨークがG1初制覇
良馬場の芝1600mで行われ、2番人気の3歳牡馬トークオブニューヨーク(Charlie Appleby調教師、William Buick騎手)が1分39秒83で制した。Charlie Appleby調教師は「楽しみだ」とコメントした。1馬身1/4差の2着に入った3番人気のテンボブトニーについて、Ed Walker陣営は「素晴らしい走りで、彼をとても誇りに思う」とコメントし、BCマイル出走を見送る方向だが最終判断は未定としている。
ブリティッシュチャンピオンズロングディスタンスカップ
伏兵マウントアトラスが力強く伸びて勝利
良馬場の芝3200m戦は、9番人気の5歳セン馬マウントアトラス(Andrew Balding調教師、P J McDonald騎手)が3分25秒60で優勝した。P J McDonald騎手は「理想的な展開」と語った。マウントアトラスは種牡馬Masarにとって初のG1勝ち馬となった。関係者は「母がここにいないのは残念です。ホッケーの試合を見に行っています。母は彼を生産したので、喜んだでしょう」とコメントした。
英チャンピオンズスプリントステークス
アルメラクが接戦を制し今季3度目のG1制覇
良馬場の芝1200m戦は、1番人気の4歳牡馬アルメラク(William Haggas調教師、Tom Marquand騎手)が1分12秒20で勝利した。アルメラクはクビ差で2着のPaborusを下し、今季3度目のG1制覇を達成するとともに、同レース史上最も低いオッズでの勝ち馬となった。Tom Marquand騎手は「力を示してくれた」とコメントし、William Haggas調教師は「本当に、本当に素晴らしい馬」と評した。
ブリティッシュ・チャンピオンズ・フィリーズ&メアズステークス
ミニーホークが巻き返してG1通算4勝目
良馬場の芝2400m戦は、2番人気の4歳牝馬ミニーホーク(A P O'Brien調教師、Ryan Moore騎手)が2分29秒49で勝利し、G1通算4勝目を挙げた。Ryan Moore騎手は「きちんと出走して、自分の走りをした」と振り返った。同馬はブリーダーズカップのターフまたはフィリー&メアターフに向かう可能性があり、距離から前者が有力視される。なお、6番人気のDanielleはレース終盤に負傷し、競走を中止した。
その他:ビリー・ローナンが最年少王者に
Billy Loughnaneが20歳で2026年のチャンピオンジョッキーに輝き、100年以上ぶりの最年少王者となった。
独立したBHA懲戒パネルの調査により、Final DemandがフェスティバルのG1に禁止物質を伴って出走したとされ失格となった。薬物規則違反を認めたWillie Mullins調教師には1,100ポンドの罰金が科された。
種牡馬Medaglia D’Oroが27歳で死亡した。同馬はRachel AlexandraやGolden Sixtyの父として知られる。
コーフィールドカップで落馬したハーフユアーズは無事で、健康状態に問題はないと伝えられたものの、負傷によりメルボルンカップ出走の望みは薄れている。
Knicks Go産駒のEwingが死亡した。セカンドキャリアへ移行する準備中、オカラで去勢される途中に柵を越えた事故によるものだった。
今後は、オンブズマンやミニーホークが視野に入れるブリーダーズカップ諸競走、ジャパンカップを目指すカランダガンの動向、そしてオーストラリアのコックスプレートへ向かうチェオルウルフらの走りに注目が集まる。